痛みで右肩が上がらない(49才 女性)

症例コラム

初回の状態

約1ヶ月前に変な体勢でゴミをゴミ箱に投げ入れた際、肩に鋭い痛みが走ったそうです。安静にしていれば治ると思い、動かさないようにしていたけれど、気がついたら肩が動かなくなっていたとのことです。肩を上げる動作が困難で、会議でホワイトボードに書くときにかなり痛みがあったそうです。着替えのときも激痛が走り、上着を着ることすら困難になり同僚の薦めで来院されました。

慢性的な肩こりと背中の張りがあるものの、安静にしていると痛みはありませんでした。気をつけの姿勢から手を上げていくと正常であれば180度あがる関節の可動が80度程しか上げられない状態でした。肘を曲げた状態で肩を上げていくと、痛みがかなり緩和され、肩を上げる角度が改善しました。肩甲骨についている筋肉の緊張が高く、押すと痛みがありました。

施術後の変化

肩関節の可動性をつける施術と、肩甲骨に付着する筋肉を緩める施術、腕の筋肉を緩める施術を平行して行い、初回の治療後は+10度くらい肩が上がるようになったものの、それほど大きな変化は見られませんでした。

初回施術後、揉み返しなどもなかったので、少しずつ筋膜リリースの施術を増やし、癒着をはがすような施術を行いました。上腕二頭筋という二の腕の筋肉や、肩甲骨と腕を結ぶ筋肉(脇の下の筋肉)に対する施術を念入りに行った結果、施術のたびに可動域は上がっていきました。

週1回ペース、10回の施術で可動域は180度になり、上げたときの痛みは感じなくなりました。肩を上げたときの張りが残っていたのでさらに2回施術したところ、張りもほぼ消失しました。

現在は元々の肩こりや背中のメンテナンスのため、3週に1度のペースで来院されています。

担当者からのコメント

この方の症状は、五十肩という状態でした。五十肩は別名癒着性関節炎というのですが、肩を痛めたときに炎症が起こり、炎症が治まっていく段階で関節の癒着がおこり、関節が動かなくなってしまう症状です。

肘を曲げた状態(二の腕をたるませた状態)にすると肩が上がりやすくなることから、二の腕(上腕二頭筋)をしっかり緩めることがポイントになると考え施術していったところ、徐々に肩が上がるようになっていきました。

四十肩や五十肩はすぐに改善する症状ではありませんが、カイロプラクティック+エクササイズを行うことで徐々に肩が上がるようになっていきます。放っておいてもよくならないことが多いので、早めに施術を受けることが大切です。同様のお悩みのある方はお気軽にご相談ください。

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