さまざまなことが原因となる、足のしびれ。
「なかなか取れない足のしびれは、何が原因なのだろう」
一度は考えたことはあるのではないでしょうか?
今回は、足のしびれの原因について詳しく解説し、自分でできる対策についてもご紹介していきます。
あなたの足のしびれの、お悩み解決の一助になれば幸いです。
足のしびれの原因とは
一言で足のしびれと言っても、原因は一つではありません。
しびれは、様々なことが原因で起きてしまいます。
しびれが起きる主な原因は、こちらです。
・血流が悪くなる
・神経が圧迫される
・ビタミンB12が不足する
・糖尿病や脳卒中などの病気がある
これらについて、詳しく解説します。
血流が悪くなる
足のしびれの原因の一つに、血流が悪くなることがあります。
代表的な病気は、閉塞性動脈硬化症、深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)などです。
血流が悪くなってしまうと、足に対して栄養や酸素を十分に運ぶことができなくなったり、足がむくんでしまったりすることがあります。
その結果、神経に対して十分な栄養や酸素が供給されなくなったり、神経を圧迫したりしてしまうため、足にしびれが起きてしまうのです。
神経の圧迫
背骨の中には、脊髄という太い神経が通っています。
病気や怪我が原因で、脊髄や脊髄から枝分かれした神経を圧迫すると、足にしびれが起きます。
代表的な病気は、腰部脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、坐骨神経痛などです。
神経が圧迫されると、関連する足の部位にしびれを感じるようになります。
神経の圧迫の程度によっては、しびれだけでなく、痛みや足の力の入りにくさを感じることも。
排尿・排便障害なども出る可能性もあるため、高齢の方や姿勢が気になる方で足のしびれがある方は、医療機関の受診を早めに検討してみましょう。
ビタミンB12の欠乏
ビタミンB12が不足すると、神経が障害を受けることがあり、足のしびれにつながる可能性があります。
ビタミンB12は、肉や卵など、動物性食品に多く含まれています。
1日に必要なビタミンB12の量は、それほど多くありませんので、極端に動物性食品を避けなければ不足することはないでしょう。
胃の摘出手術や、小腸の手術を受けた方などで、ビタミンB12の吸収が少なくなってしまう方がいらっしゃいます。
このような方は、しびれの原因としてビタミンB12不足を疑ってみても良いでしょう。
<h3>糖尿病や脳卒中などの病気</h3>
糖尿病や脳卒中は、神経にダメージを与える病気です。
糖尿病は、指先やつま先などの抹消の神経を障害しやすいことが特徴です。
脳卒中は、脳が損傷を受けるため、体半分の動きが悪くなったり、しびれが出たりします。
糖尿病や脳卒中は全身に影響を与えるため、足だけでなく、手にもしびれが出る可能性があります。
糖尿病や脳卒中は、生活習慣病です。
このような病気にならないためにも、普段の生活習慣に気をつけ、未然に病気を予防していきましょう。
<h2>足のしびれ対策 </h2>
足のしびれの原因も様々なものがあるように、対策にも様々なものがあります。
自分に合ったものを選び、足のしびれを対策しましょう。
前かがみの姿勢
腰部脊柱管狭窄症と診断されている方の場合は、前かがみの姿勢で楽になることが多いです。
過剰に良い姿勢を目指したり、腰を反らすストレッチを行ったりすると、足にしびれが出る場合があります。
少し前かがみで歩いたり、押し車などを使ったりすることにより、楽に歩ける可能性があります。
温める
血流が悪く足のしびれが出ている場合は、温めると効果的です。
筋肉の緊張もほぐれるため、筋肉が神経を圧迫している場合にも、効果に期待ができるでしょう。
血流が悪くなっている病態によっては、温めることで血の塊が脳や肺、心臓などに飛んでいくことも考えられます。
血管の病気が指摘されている場合は、温めて良いか、しっかりと確認することが大切です。
姿勢の修正
猫背や反り腰など、悪い姿勢が続くと、ヘルニアや脊柱管狭窄症などのリスクが増えてしまいます。
立っている姿勢でも座っている姿勢でも、良い姿勢でいる時間を長くすることがポイントです。
普段から、自分の姿勢がどのようになっているのか、定期的にチェックしてみましょう。
適切な運動やストレッチ
体が硬い状態や筋力が弱い状態では、姿勢が悪くなるだけでなく、生活習慣病になるリスクも上がります。
健康な体を維持するためにも、定期的に体を動かすことは必須です。
国民栄養調査では、運動習慣を「1回 30 分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している者」と定義しています。
運動習慣が無い人は、できる範囲で運動を習慣化していきましょう。
自宅でもできる、ストレッチや筋トレの一部をご紹介します。
簡単にできるものばかりなので、実践してみましょう。
お尻のストレッチ
お尻の筋肉の近くには、坐骨神経が通っている場所があります。
お尻の筋肉をストレッチすることにより、坐骨神経に余裕を持たせ、神経の圧迫を和らげます。
- ストレッチしたい方の足を組み、背筋を伸ばします。
- 足の付け根を中心に動かし、ゆっくりと体を前に倒していきます。
- ストレッチされている状態を30秒程度保ちます。
- ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
- 上記の工程を、3〜4セットほど繰り返します。
体幹トレーニング
良い姿勢を作るためには、体幹の筋力が重要です。
ここでは、簡単にできる“ダイアゴナル”というトレーニングを紹介します。
ダイアゴナルは、腹筋や背筋を鍛えるバランスをとるトレーニングです。
腰痛などに注意して、行いましょう。
- 四つ這いの姿勢になります。
- 対角線上の手足を持ち上げ、バランスをとります。
- 手足を持ち上げた状態を10秒保ち、ゆっくりと手足を下ろします。
- 反対も同様に行います。
- 上記の工程を5セットほど行います。
バランスの良い食事
健康な体の維持には、バランスの良い食事が不可欠です。
糖尿病や脳卒中をはじめとする生活習慣病にならないためにも、普段の食生活に気をつけていきましょう。
糖質や脂質はほどほどにし、動物性食品を取り入れることにより、生活習慣病を予防しつつ、ビタミンB12も摂取できます。
きつい靴は履かない
きつい靴を履くと、つま先が左右から圧迫されるため、外反母趾や内反小趾などのリスクが出てきます。
足の形がくずれるため、足の裏の神経を圧迫し、しびれが出る可能性も考えられます。
しかし、仕事上、パンプスやヒールを履かなければならない方もいらっしゃると思います。
できるだけ靴の中で足の形が崩れないように、土踏まずのサポートがある中敷きを利用したり、仕事終わりに足のマッサージをしたりして、足のケアをしていきましょう。
足のしびれは姿勢や生活習慣改善で対策を
足のしびれの原因は様々なものがあり、原因によって対策も変わってきます。
急に足のしびれが出ることは少なく、背景としては体幹・体幹軸の不安定性、猫背姿勢、生活習慣が、これらのお悩みの根幹にあります。
足のしびれが気になる方は、今回ご紹介した対策をまずは行ってみてください。
カイロプラクティックを選択肢に
変化が芳しくない場合は、カイロプラクティックも選択肢に入れてみましょう。
カイロプラクティックでは、骨格の歪みに着目し、徒手的な治療を用いて痛みの軽減や関節の動き・機能の改善を目指します。
背骨を含めた骨格を調整することで、神経の働きの回復も視野に入れています。
足のしびれが改善しない、自分では対処ができないと感じる方は、ぜひ一度ご相談ください。